会社から電車での帰宅時。すでに22時を過ぎていた。
このあたりの時間帯になると、乗客もいい感じに酔っぱらった連中の割合が非常に高い。
しかし、この前乗り合わせた彼(知らない人。20代後半から30代前半と思われ)はすごかった。
なにがすごいって、その酔っぱらい具合。もう、加藤茶の酔っぱらい演技も真っ青の酔いっぷり。
電車を待っている段階で、私の左斜め前方1mぐらいで柱にもたれ・・・ているはずだが、かなりの勢いで前後に揺れている。
前に崩れそうになり、持ち直したと思ったら今度は後ろに崩れそうになり・・・を繰り返しているわけだ。
ただ立っているだけなのにバランスをとるのに精一杯の模様。
「リスク発動!彼から離れるんだ!」脳内で緊急指令が出されました。
間もなくしてやってきた電車に乗車時、彼とはあえて逆方向に歩むことで、同一車両ながら一定の距離を確保。
いやね、いままでの人生の中で、電車内でゲロゲロしている人を数回目撃していますが、
近くにいた日にゃ、これほどまでに切なくなることは無いですよ。
車内でも異様な負のオーラを放った彼は、やはり一定の距離を置かれていました。
これほどまでにつり革に依存した人間を初めて見たっていうぐらい、
吊られながら前後左右運動する彼。
しばらくして私の乗り換え駅に到着。もうしばらく彼をWatchしていたかったと別れを惜しみつつ降車しました。
次の電車も発車寸前だったため、足早に乗り込み、一息ついて振り返った私の目に映った衝撃の映像。
奴だ!ヤツが血相を変えて発車間際のこの車両めがけて走ってきやがる!
オイオイ、オマイ、立っているのもやっとだったんじゃねぇのか!
この車両はあきらめろ!ってか、このドアに向かって走ってくるんじゃねーYO!
脳内リスク発動は間に合いません。 ってか、先ほど降車した時点で解除されていました。
もう、そこからはスローモーションです。
駆け込み乗車に間に合ってしまった彼
↓
駆け込んだはいいが、急に止まれないふらふらの足の彼
↓
もつれる足元
↓
うぉおおお、こっち向かって倒れてキタぁああああ
はい。私の胸で彼を受け止めました。
なんで野郎をこの胸でシカと抱きしめにゃならんのじゃ!>俺
と、なんてことはないそれだけの話です。別にゲロゲロまではありませんでした。
しかしその後、今度はつり革もつかまり損ねた彼。
たぶん本人の意志とは関係ないでしょうが、もう、
お化け屋敷のオバケよろしく、
周りの人を壁際に追いやるまでにフラフラとあっちこっちに揺れていましたとさ。